冬の天気のハズレ方(冬型気圧配置編)

昨日、11月16日は結構晴れまっせ、な予報が出てました。

しかしっ!!

結果は憎たらしい雲が関東南部に張り付き、神奈川~東京~千葉エリアはたまに日が差した程度。
見事な惨敗っぷりでございました・・・。

冬型気圧配置で関東は晴れるよ~って言ってたのに!という冬の定番ハズレパターンのひとつだったので反省をこめてご紹介です。

16日朝の天気図と広い範囲の衛星画像はこんな感じ。spas_20161116-09vis_20161116-09

ちょっと緩みつつあるけど北日本を中心にしっかり冬型。

日本海は大陸から吹き出す冷たい北西風で覆われ、(相対的に)ポカポカな日本海でたっぷり熱と水蒸気を補給して筋状の雲がビッシリ。
そして日本列島にぶつかって山でたっぷり雪や雨を落とし、太平洋はスッキリいい天気。

これが冬型気圧配置のお決まりパターン。

・・・だけど、よく見ると関東の南海上にももうひとつの冬型気圧配置のお決まりパターンが。

静岡県の沿岸から南東に伸びるひも状の雲と、その北東側に薄っぺらく広がる雲。
水色で地上付近、赤色でもう少し上の風を落書きするとこんな感じ。
vis_20161116-09-3chubu-chikei
長野を中心とした中部山岳地域は標高が高いので冬型の北西風も通るのを嫌がって、標高が低い滋賀~愛知から、あとは山が比較的薄い北関東が吹き抜けやすいポイント。
この東海からの西よりの風と関東~東北からの北よりの風ががぶつかってるとこに上昇気流ができて、このひも状の雲が誕生。
そしてこの雲はすこし上の風に流されて関東南部に広がってるってな構造になってます。

この流されてくる雲の厚みはかなり薄く、どこまで広がるかの判断がなかなか難しい。
今回は思った以上に雲ができやすかったのと、北への広がりが強かったため予報が思いっきり外れてしまいました…。

ちなみにこのひも状の雲を「ならいの土手」と呼ぶ地域もあり、詳しくは<ならいの土手@成介日記(HALEX)>をどうぞ。

今回みたいに地上付近とすこし上空で風の向きや強さが大きく違う状態を「鉛直シアーが大きい」と表現します。
この様子は千葉県勝浦にあるウィンドプロファイラという上空の風を観測する機械でバッチリ見えます。
wpr-katsu_20161116-09
だいたい地上~高度1kmまでの層は北東風、その上の高度2~3kmに南西風が乗り上げてる状態。
こういった鉛直シアーが大きい状況は、関東に北東気流が入って曇るときも同じ。
たとえばこんなとき→<オホーツク海高気圧と山の天気>
関東平野は西側の中部山岳の影になり、鉛直シアーが大きくなりやすい地形。
それが悩ましい天気のもとになることも多々あります。

ウィンドプロファイラは上空の風の流れが見えるから山に登る人も結構参考になるはず。
あいにく沿岸部が中心で内陸には少ないけどウィンドプロライラについて詳しく知りたい人は<ウィンドプロファイラについて@気象庁>をどうぞ。wpr_map


「冬の天気のハズレ方(冬型気圧配置編)」への2件のフィードバック

  1. なるほど!
    関東の冬といえば乾燥した晴天・・・という天気ですが、北関東では快晴なのに(アメダスの日照時間1.0の表記)、しかし南関東では雲が取れず夕方頃に晴れてきて「洗濯物が乾かなかったじゃねぇか!」なことが多々ある気がしていて「ナゼだ??」と思っていました。ちなみに当方神奈川在住です。
    こういった理由だったのですね!ありがとうございます。

    1. 予報考える側も「快晴か、曇りか」の両極端な2択、しかも快晴になることが圧倒的に多いため、曇るはずって予報を出すのも結構気合いが必要だったりします。
      あ、外したなと思ったときは、勝負しきらずに凹んでるであろう予報担当者に想いを馳せてやってください(^^;)

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