台風+トラフ→元気な温帯低気圧

オリンピック一色に染まるニュースの中でも負けずに存在感を放つ、台風7号。
関東に上陸するか脇をすり抜けるか、なんとも微妙なコースで北上中です。fsas_20160816-12

こんな時はついつい南の台風だけを追いかけそうになるけど、西から進んでくる“気圧の谷(トラフ)”にもご注目。
水蒸気画像を見ると、朝鮮半島あたりに見える黒いクサビ状の波。これがトラフです。
黒くて、尖がってるほど「深い(=明瞭な)トラフ」で、今回はなかなかのシャープさ。wv_20160816-1200
可視画像でも、台風本体とは離れた日本海にまとまった雲が。これがトラフによって発生・発達している雲域です。vis_20160816-1200

気圧が浅くて暴風域も持たず、台風としては特に強くない台風7号。
でも、もう少し北上するとこのトラフと結びつき、温帯低気圧に性質を変えながら最発達しそう。
このため今夜から明日朝の関東、明日日中の東北、明日夜の北海道と東日本の広い範囲で影響が出るという予報になってます。

こんなときによく問い合わせを受けるのが台風(熱帯低気圧)と“普通の低気圧”(温帯低気圧)との違い。

台風の特徴を一言であらわすなら『あったかくて丸いやつ』。
熱帯起源の暖かい空気だけで構成され、丸い(=対象性がある)のが重要なポイントです。

これに比べて温帯低気圧は『あったかい×つめたい(+丸くない)やつ』。
南の暖気と北の寒気が交じり合い、その境目に前線を伴うのがスタンダードな姿。

台風7号はだいぶ崩れてきたけど、まだ丸い形をなんとか維持。
これがどんどん形を変えて温帯低気圧としての性質を強めながら北上していくはず。
気象庁では台風としての特徴が完全になくなった時点で「温帯低気圧になりました」と解析しているので、もう台風じゃないんじゃない?といった問い合わせを受けることもしばしば。

これから雲の形がどう変わり、いつ天気図で温帯低気圧になるかも台風の楽しみ方です。

もちろん、何よりも優先して災害への備えはお忘れなく!
まずはざっくり、全般気象情報をどうぞ。

ちなみに、台風が通り過ぎた後も残り物の暖湿気×トラフで不安定な状態が続きそうな雰囲気。
今回は台風一過でスッキリ!とはいかない予想なので台風通過後も急な強い雨や雷にご注意を。

台風7号、襲来?

好天に恵まれて初の“山の日”を満喫したと思ったら、これからずいぶんと怪しい1週間になりそうな予想。

15日から16日は下層の湿った空気×上空の気圧の谷の組み合わせで全国的に大気の状態が不安定に。
特に15日は山に限らず天気の急変に要注意。
水蒸気画像を見ると、15日にやってくる気圧の谷(ちょっと黒く見えるところ)の近くでポコポコと積乱雲が発生しているのがわかります。wv_20160814-1500

そして17日以降。
今朝発生した台風7号が本州の近くまで北上してくる上、日本の東にはど~んと高気圧が張り出す予想。typhoon1607_20160814-15fsas48_20160816-09
こうなると台風のお供としてやってくる熱帯生まれの猛烈に湿った空気は高気圧の縁をまわりこみ、東日本を中心に続々と流れ込むことになります。
こうして山も平地もまとまった雨になりそう。
もちろん台風の近く(特に東側)では強風も重なり、とても外遊びどころじゃありません。

山は逃げない。そして天気も変えられない。
人にできるのは天気と上手に付き合うこと、それだけです。

楽しいはずの時間を急な事故に変えないために、今週は無理をせずのんびりと過ごすのもいいと思います。

天気が悪くて外遊びをする気にならない時は、天気について学ぶ絶好のチャンス。
ぜひ天気図雨雲レーダー衛星画像あたりを眺めてみてください。
台風ウォッチングをするなら台風情報と共にひまわりリアルタイムWebがオススメです。

もしこのまま行けば今シーズンの渇水問題も一気に解決しそう。
ほどほどに降ってくれるのが一番なんですが…。利根川上流主要8ダム貯水量@関東地方整備局
kanto8dam_20160814

台風5号の余計なお仕事、酷暑

南の海から北上中の台風第5号、少し離れ気味に通るおかげで影響としては波が中心になる予想。
ちょっと進路が西にずれるだけでガラッと影響が大きくなるから油断はできないけどなんとか無事にやり過ごしてくれそうです。
最新の台風情報は台風情報@気象庁、どんな影響が出るかは台風第5号に関する情報からどうぞ。

さて、台風が無事に過ぎて関東より西側は天気がよくなりそうな9日の予想天気図がこちら。
fsas48_20160809-09天気がいいのはもちろんいいことだけど、ひとつだけ問題が。
9日の東京の予想気温は・・・ズバリ36度。w-fore-tokyo_20160807この日は全国的に暑いけど、特に関東~東海地方は35~38度とステキな予想気温が並んでます。→週間予報

どうしてこんなに暑くなるかのヒントが、この天気図。spas_20160417-09
日本海に発達した低気圧があって、本州を横断して日本海側に吹き込む南風。
風下となる日本海側で典型的な“フェーン現象”が起きやすい気圧配置で、4月だというのに山陰~北陸で25~30度を記録した日の天気図です。
(そして寒冷前線の通過と共にガクッと10度以上気温が低下)

さて、ここで改めて9日の予想天気図を。fsas48_20160809-09台風の強い反時計回りの流れによって、関東~東海地方が本州を横断する北風の風下になる気圧配置。
“北風”とはいっても真夏の北風は別に冷たい空気が流れこんでくるわけでもないので、太平洋側でフェーン現象が起きそうな匂い。
フェーン現象×好天のおかげて、夏らしい、で済ますにはちょっと酷な暑さの予感がします。

そんな中でもアメダスの観測値全国気温ランキングを見てると少し気がまぎれるかもしれません。
これまでの日本記録集、歴代全国ランキングもお供にどうぞ。

日本の最高気温記録、41.0℃にどこまで迫れるか。
普段からそんな楽しみ方をするようになると立派なお天気好きの仲間入りです(^^)