天気図好きと、夏休みの学生に。天気図資料、増やしました。

台風でドタバタする中、ひっそりと(?)気象庁公式サイトに掲載された“お知らせ”

「天気図を拡充します」に誘われてリンクを踏むと説明も何もなく、過去の天気図ってページに飛ばされます。

実はこのページが“拡充された天気図”そのもので、今回新しく公開が始まった天気図資料。この過去の天気図で何が変わったかというと大きく2つ。

①天気図が見れない空白期間を解消
②カラー版天気図の高解像度資料を追加

どうやら公式が説明する気なさそうなので、代わりにちょっと詳しく書いときます。

まず、①天気図が見れない空白期間を解消 について。
てっとり早く説明するとこの図の通り。

これまで実況&予想天気図で公開してたのは直近3日間(と予想)の天気図。
これは解析時点で利用可能なデータを使って、限られた時間の中で作るあくまでも“速報”の天気図。
後日、あとから入ってくるデータも合わせて再解析して“確定版”の天気図を作成してて、この確定版の天気図を利用した資料が1~2ヶ月後に公開される日々の天気図です。

これまで実況天気図と日々の天気図の間に“天気図を見れない隙間の期間”があって、少し前の天気図を振り返りたいときに公式サイトからは見る手段がありませんでした。
これがどんな問題を引き起こすかというと…。

8月末に小学生か中学生くらいの子からちょいちょい寄せられる問い合わせ。
「7月末から8月の天気図ってどうやって見れますか?」

夏休みの最後に慌ても仕方ないだろ…。天気は毎日こまめにやることが大事なんだぞ! な~んてオトナの声も出かけるけど、課題に天気を選べば確実に同じことをしたであろう自分自身。
そんなちょっぴりダメだけど、きっと遊びで充実してたであろう夏休みを過ごしてしまった子供たちがこれで救われるはず。

だからといって油断しないでおくれ。
そうじゃないと締切が迫らないとやる気が出ないダメなオトナになってしまうぞ。

人生の反省は置いといて、続いて②カラー版天気図の高解像度資料を追加の話。こっちは天気図好きなオトナに嬉しい話。

ちょっと前に天気図のカラー化が始まったけど、何が不満ってASASの解像度がめっちゃ低い!!
とりあえず今日の15時だとこんな感じ。(元ファイルそのままです)
png形式で100kB以下と軽いのはありがたいけど、文字は読ます気ないとしか思えない低解像度っぷり。いくらなんでももうちょっと解像度あげようよ…。
そんな想いを抱き続けてた人(中の人含む)にやっと朗報です。

過去の天気図で日を選ぶと時間ごとの天気図がズラッと表示。そしてそれぞれの天気図の下にはこんな表示。
従来のpng形式に比べて圧倒的高解像度なPDF形式とSVG形式の天気図も掲載されました。
台風がごちゃごちゃして見にくい今日の天気図でもPDF形式ならこの通り!

実況&予想天気図ページとほぼ同じタイミングで掲載されるんで細かく見たい人はこっちをどうぞ。PDF形式が約600kB、SVG形式が約1.5MBと少し重いのにはご注意を。

ちなみに、いまのとこ過去の天気図へのアクセスはトップにあったお知らせか、各種データ・資料→過去の天気図とたどる必要あり。

不親切なことに実況&予想天気図からリンクは貼られてません。
たぶんそのうち改善されると思うんでしばらくはお気に入りにでも入れて見てやってください…。

波浪学のススメ(うねりとの付き合い方)

本格的に始まった夏休みシーズン。
台風はいるけどまだ遠いし大丈夫。とりあえず海でも遊びに行くか!

でも、今週末みたいに、天気はそんなに悪くないけど、遠くに台風があって、そろそろ“うねり”が入りそう、な状況が非常に危ない。
いわゆる“土用波”で、「堤防や磯で釣りをしてたら予期せぬ大波で流された」というのが事故の典型例。

自然を甘く見てると痛い目に会うのは山も海も一緒。
山が好きだけど海も好き、ってことで“うねり”と上手に付き合うためのポイントをご紹介。

①波の特性
まずは最初に“波”の話。

波がどうやってできるかというと、当たり前だけど風が吹くから。
強い風でできるバシャバシャとした波を“風浪”といい、風浪が風の弱いところに伝わりながら丸みを帯びて周期が長くなった波が“うねり”。
この風浪とうねりが重なりあったのが普段目にする波“波浪”です。

様々な高さや形の波が混じりあう中で波の高さを表現するのに用いるのが“有義波”という概念。
「ある地点で一定時間に観測される波のうち、高いほうから順に1/3の個数までの波について平均した波高」を有義波高と定義してて、目で見た波高に近い値と言われてます。
天気予報や観測データで一般的に「波高」として使われてるのは、この有義波高。波浪の知識@気象庁より

ここで重要なのが有義波は“平均した波”ってこと。
平均というからには当然それよりも大きな値を含んでいるわけで、統計的には100個の波の中には有義波高の1.5倍の波が、1000個の波なら有義波高の2倍の波が含まれてることになります。
周期10秒の波としたら、100個で20分弱、1000個の波で3時間弱。
このたまにくる大波が曲者。サーフィンの場合はこのおかげで波が小さい日でものんびり待ちながら遊べるわけですが。

② うねりの特性
続いて“うねり”ならではの特性の話。

遠くにある台風の周辺で猛烈に発達した風浪は、うねりとして遥々伝播。
周期10秒の波が伝わる速さは約40km/hで、1000km離れたところから伝わるには1日ちょっと。
元が何だったのか忘れてしまうほどタイムラグがあります。(実際には伝わりながら周期が伸びる&周期が長いほど波は早くなるのでもっと複雑)

“うねり”は見た目が丸く、周期が長い=波長も長い波。
白波が立つわけではないので沖からくる大きなうねりは気付きにくい。

さらに、海岸近くで海が浅くなると波は高く&急峻になる“浅海効果”という変化があるけど、この効果は波長が長い波ほど強く影響が出る。
ずっと前にできた波が・そ~っと近づいて・目の前で急に高くなる。
そんな恐ろしさを“うねり”は持ってます。

③ 波浪の観測&予想
そして最後に観測&予想の話。

気象と同じく、波浪の世界もスパコン×数値モデルによる予想が基本。ただし気象と波浪で違うのは、波浪は観測データが圧倒的に少ないってこと。

ネット上で利用できるとこだとナウファス@国土交通省港湾局波浪観測情報@気象庁
あとはたまに通る人工衛星の観測データがあるくらい。
様々な手段で高頻度&広域の観測データが得られる気象とは相当な差があります。

そんな限られた観測データを共にして数値モデルが計算するわけだけど、困ったことに数値モデルはうねりの表現がちょっと苦手。
そして予想と実況がどうズレてるか比べようにも実況データが少ないという3重苦。

最近はいろんなところ(国際気象海洋GPV気象予報波伝説とか)で数値波浪モデルの計算結果を見ることができるけど、「数値モデルはうねりの表現がちょっと苦手」ってことをしっかり踏まえた上で見るべき資料です。

そんな諸事情を踏まえた上で予報官が出すのが天気予報。
波の予報に「うねりを伴う」とあったら、特に現地では周囲の状況に注意を払ってください。28日11時の水戸地方気象台の天気予報

ナウファス@国土交通省港湾局の実況でも関東付近じゃ急激に周期が伸びて波高も上がり、そろそろ本格的に台風第5号からのうねりが届き始めたみたい。

台風第5号はしばらく南の海でウロウロする予想。
そこそこのうねりが入る状況も長くなりそうなので海で遊ぶ予定の人はくれぐれもご注意を。

サーフィンやるには願ってもない好条件といえるけど、今回のうねりはかなりしっかりした高さになりそう。
初心者にとって、2mを超えるようなうねりは迫り来る脅威の壁。波の頂上から谷を覗き込み、高度感に体が一瞬でも固まったら波に揉まれてあっという間に海底行き。

挑戦するのはいいけど、無茶をしちゃダメ。

自然をなめちゃいかん、を実際に体験した元ヘタレサーファーからの忠告です・・・。

最後におまけ。

海遊びする人向けのゆるい本はいっぱい出てるけど、そこからもう一歩踏み込んで“波浪学”に触れてみたい人にオススメするのがこちら。
数式はすっ飛ばしても大体の雰囲気は掴めるし、何より数式見ると眠くなる病のぼくが読み通せた貴重な一冊ですw

20170715カヤックぷちツーリング@本栖湖

最近ドタバタしててこっちがほったらかし。気が付けば前の更新から1ヶ月以上たってました・・・。
そして今回もちょっとした息抜きネタ。久しぶりにちゃんと遊んだんでその記録です。

ここ何年かずっとやりたいなぁと思ってたのがカヤック。
小さな川や体験会でちょろっと乗ったことはあって、ちゃんと広い水面に漕ぎ出したい!って欲望がうずうずしてた。そんな中で目に止まったのが本栖湖いこいの森キャンプ場

もともと貸しボートは盛んな富士五湖エリアだけど、時間貸しじゃなくて1日いくらで貸してくれるってのが最高!
なかなかタイミングが合わなかったけどついに行ってきました♪

連休前日の14日はうろうろドライブ&キャンプ。
一気に人が押し寄せつつある15日朝から初のカヤックツーリング開始。

本栖湖といえば、湖面越しに望む千円札の富士山。
あいにくベースとなるいこいの森キャンプ場からは富士山が見えないので、まずは湖中央へ北上して富士山を拝みに行く。
手漕ぎボートとは違って漕ぐと水面を滑るように進むカヤック。前を向いたまま進めるってのも大きな違い。
いや~、ほんっとに気~持ちいい~!!

まったり30分ほど漕いで富士山を拝んだあとは、湖に突き出た岬に上陸。
モーターボートみたいな動力船を禁止してる水質自慢の本栖湖。
綺麗だとは聞いてたけどほんとに水がキレイ!

なぜか足にすり寄りたがる魚もいっぱいいたから、ちょっと付き合ってもらって観察会。
ことごとく川魚に逃げられてきた今までが何なんだってくらい簡単に捕まりましたw

一通り水遊びを楽しんだあとは元の場所へ。
朝は緩やかな北風で向かい風。
帰りは凪から次第に南風が吹き出し、これまた向かい風。
その南風を狙って続々とウィンドサーファーが湖へ。
どうやらキレイな風の日変化がでる地形のようで、ウィンドサーフィンのメッカというのも納得。
昔ウィンドサーフィンも少しかじってて風を掴んで進むって感覚はほんとに面白かったけど、最初に立って風を掴むまでの難易度の高さと道具の巨大さは何とも悩ましい問題でした。
少なくとも数年ごとにどこに住んでるかもわからない根なし草生活には難しい趣味だなぁと。

あと、やたらSUP(スタンドアップパドルボート)を見かけたのもちょっとびっくり。
こんなに流行ってるというか、実際にやってる人がいるってのは意外でした。
何が楽しいのかなぁと思ってたけど、落ちる&湖に飛び込みながら遊べるってのはSUPならではなのかも。
ぼちゃんぼちゃん飛び込みながら遊んでるのを見て、そのうちやってみてもいいな~って気にはなってきました。

下手な海よりよっぽど綺麗だし、埼玉県民な自分はアクセス時間も海までとほとんど変わらず。
たまには湖もいいもんだ。
いや、真夏はむしろこっちか??
そんな浮気心に揺れる楽しい水遊びでした。

でもやっぱり次は山の上でテン泊したいなぁ。