寒気のバトン

11月なのに関東で雪?積雪!?な内容な地方情報が発表されました。
雪に関する関東甲信地方気象情報

雪になるからには当然寒くないとダメなわけで、東京で記録的な低い気温が予想されるのにもわけがある。picsart_11-22-09-54-37

その理由はすでに今日の天気図に。
ただいま、大陸には絶賛寒気溜め込み期間。
この寒気が明日北海道に襲いかかる予想です。
暴風雪と大雪に関する北海道地方気象情報
picsart_11-22-09-06-12picsart_11-22-09-09-52

北海道を襲った寒気は東北あたりまで南下して、しばし休憩。
24日に関東の南にできる低気圧がさらに引き込んで関東で記録的な寒さに。
そんな南北2段構えな構造になってたりします。
picsart_11-22-09-13-30picsart_11-22-09-16-55

北からガッツリ寒気が落ちてくるよ!といった大きな環境場はそれなりに信頼度が高く、その先問題になってくるのが実際に関東の気温がどうなるか、そしてどれだけ降水(雨も雪も含む)があるか。
今回は24日に関東の南にできる低気圧の予想がちょっと不確実性があり、どこまで降るかなぁと頭を悩ませてるのが今の段階です。

関東の雪は
気温2℃→ただの雨
気温1℃→みぞれ混じり、積もるかも?
気温0℃→完全に雪&積もってエラいこっちゃ!
と判断が難しすぎる現象。

正直なとこ、予報がピタリと当たれば担当者はガッツポーズ!なくらいの難易度です。

ちなみに、ホントに東京で降ったり積もったりすればウン十年ぶりの記録的な現象。

明日になればさらに細かい予報や情報が出てくるはず。
歴史的な雪を拝めるかを楽しむくらいの心構えでお待ちください。

冬の天気のハズレ方(冬型気圧配置編)

昨日、11月16日は結構晴れまっせ、な予報が出てました。

しかしっ!!

結果は憎たらしい雲が関東南部に張り付き、神奈川~東京~千葉エリアはたまに日が差した程度。
見事な惨敗っぷりでございました・・・。

冬型気圧配置で関東は晴れるよ~って言ってたのに!という冬の定番ハズレパターンのひとつだったので反省をこめてご紹介です。

16日朝の天気図と広い範囲の衛星画像はこんな感じ。spas_20161116-09vis_20161116-09

ちょっと緩みつつあるけど北日本を中心にしっかり冬型。

日本海は大陸から吹き出す冷たい北西風で覆われ、(相対的に)ポカポカな日本海でたっぷり熱と水蒸気を補給して筋状の雲がビッシリ。
そして日本列島にぶつかって山でたっぷり雪や雨を落とし、太平洋はスッキリいい天気。

これが冬型気圧配置のお決まりパターン。

・・・だけど、よく見ると関東の南海上にももうひとつの冬型気圧配置のお決まりパターンが。

静岡県の沿岸から南東に伸びるひも状の雲と、その北東側に薄っぺらく広がる雲。
水色で地上付近、赤色でもう少し上の風を落書きするとこんな感じ。
vis_20161116-09-3chubu-chikei
長野を中心とした中部山岳地域は標高が高いので冬型の北西風も通るのを嫌がって、標高が低い滋賀~愛知から、あとは山が比較的薄い北関東が吹き抜けやすいポイント。
この東海からの西よりの風と関東~東北からの北よりの風ががぶつかってるとこに上昇気流ができて、このひも状の雲が誕生。
そしてこの雲はすこし上の風に流されて関東南部に広がってるってな構造になってます。

この流されてくる雲の厚みはかなり薄く、どこまで広がるかの判断がなかなか難しい。
今回は思った以上に雲ができやすかったのと、北への広がりが強かったため予報が思いっきり外れてしまいました…。

ちなみにこのひも状の雲を「ならいの土手」と呼ぶ地域もあり、詳しくは<ならいの土手@成介日記(HALEX)>をどうぞ。

今回みたいに地上付近とすこし上空で風の向きや強さが大きく違う状態を「鉛直シアーが大きい」と表現します。
この様子は千葉県勝浦にあるウィンドプロファイラという上空の風を観測する機械でバッチリ見えます。
wpr-katsu_20161116-09
だいたい地上~高度1kmまでの層は北東風、その上の高度2~3kmに南西風が乗り上げてる状態。
こういった鉛直シアーが大きい状況は、関東に北東気流が入って曇るときも同じ。
たとえばこんなとき→<オホーツク海高気圧と山の天気>
関東平野は西側の中部山岳の影になり、鉛直シアーが大きくなりやすい地形。
それが悩ましい天気のもとになることも多々あります。

ウィンドプロファイラは上空の風の流れが見えるから山に登る人も結構参考になるはず。
あいにく沿岸部が中心で内陸には少ないけどウィンドプロライラについて詳しく知りたい人は<ウィンドプロファイラについて@気象庁>をどうぞ。wpr_map

20161113妙義山(の麓)

これぞ移動性高気圧!な状態だった11/13(日)は紅葉を求めて妙義山へ。
さすがにチビ連れで稜線のガチ岩ルートは歩けないんで、今回はのんびり山麓の石門巡り。
map-myogi妙義山登山@富岡市観光サイトより

さすがは週末×好天×紅葉とあってかなりの賑わいっぷり!
澄んだ青空をバックに数々の奇岩と鮮やかな木々が映えるなかなかステキな1日でした。myogi02myogi05

行楽地が賑わい高速道路は大渋滞。
そしてこんな日は鎖場も大渋滞…。

石門巡りコースのうち、第二石門を抜けるとこはちょっとした鎖場。
岩場のトラバースからグイッと登ってグイッと下がる、鎖場全体の長さとしてはぼちぼち長め。

カニのよこばいmyogi06
たてばりmyogi07
つるべさがり(山頂側から)myogi08

もちろんこちらも大渋滞!
まあ急ぎの山行でもなかったから紅葉をのんびり眺めながら待つことに。

ちょっと気になったのが、お手軽アクセス&景観で人気な山とはいえ、ちょっと登山者層があぶなっかしすぎ。
鎖場の中に進めるだけ進んでイヤなとこで長時間待機な人多数。

鎖場の通過は安全に待機できる場所まで1人ずつ。
鎖1本には1人だけ。(複数人で持つと振り回し合いになって危険!)

そんな初心者むけアドバイスがルートのどっかに欲しくなる光景でした。
中にはホントに大丈夫か!?と心配してしまうようなじっちゃんも…。

ルートの最初には「カニのこてしらべ」なんて小さな鎖場があるんで、ここで少しでも不安になるようなら迂回路を強くオススメ。
そんな注意書きも欲しかったなぁと。
チャレンジはどんどんやればいいと思うけど、登山初心者&初鎖場で挑むにちょっと難易度高めかもしれないんでご注意を。
map-myogi2

中之嶽神社の裏側、轟岩も登れるんで元気な人はこちらもどうぞ。
チビすけが背中で熟睡中につきぼくは居残り。
奥さんだけ楽しそうに登ってきましたw
myogi09

関東~東海の大雪注意報&警報基準、変えました

北海道でいつもより早めの冬到来が話題になり、東北でも初雪が次々と観測。
そして今日、関東でも木枯らし1号。

着々と季節が進む中、雪が少ない本州の太平洋側でも冬の備えが進行中。
気象庁は今シーズンから関東~東海地方の大雪注意報&警報の基準を見直す(引き下げる)ことを発表しました。
<関東地方及び東海地方等の少雪地における大雪警報・注意報基準の見直しについて@気象庁2016/11/8>

どう変わるかというと、こんな感じ。snow-warning_01snow-warning_02

たとえば東京23区だと、注意報基準5cmはそのまま、警報基準は20cmから10cmへと半分に。
ついでにこれまでは24時間で○○cmだったところが12時間で○○cmと時間幅も短くなったけど、太平洋側の大雪は丸1日降り続くなんてことはまずないからこっちはおまけみたいなもんです。

発表資料じゃ「これで早いタイミングで警報出すことが~」と唄ってるけどホントに大事なのはそこじゃない。
一番大事なのは「これまで注意報しか出してないけど影響が大きかった現象に対して、ちゃんと警報を出すようにします」ってこと。
どの程度の現象でどれだけ社会に影響が出て、「注意してください」「警戒してください」の基準はどの辺が適切なのか。
その見直しをしたって話です。
(都心で10cmも積もればそりゃ大騒ぎ。今までの基準が高すぎただけ、なんて話な気もするけど…)

snow-warning_03発表資料にはあの時の事例じゃこれだけ警戒が早くなりますよ、なんて資料もあるけど、雪に対する耐性が弱すぎな太平洋側の大都市圏じゃ前日までにちゃんと大雪への警戒を呼びかけれるかが勝負所。

雪の可能性があるときには注意報や警報の前に地方気象情報府県気象情報が出る(はず)なんで雪対策の心構えにはこっちをどうぞ。

ただ、大雪になるような時でも気温が0℃前後で、1℃予想がズレるだけでただの雨から大雪まで結果が大違いになる関東の雪予報は最難度を誇る気象イベント。
多少言い訳をはさみたい気はするけど、こんな話が出ても胸を張って反論できないのが現状です…。
<東京の積雪予想 7割的中せず@ウェザーマップ>

関東の大雪予想の悩ましさについては<予報が難しい現象について(太平洋側の大雪)@気象庁> にサラッとまとめてあります。
しっかり知りたい人は12/10に気象庁で開催される<シンポジウム「関東の大雪に備える」>がオススメ。
事前予約は不要、そして無料です。
ちょっと難しい内容も多いだろうけど、興味のある人はぜひどうぞ。

正直なとこ、ぼくとしては関東の雪よりちゃんと降るべき所にどれだけ降るかの方が気になるけど…。
さて、初滑り&初雪山登りはどこにしよう。
群馬エリアの武尊牧場スキー場は今シーズンで営業をやめるみたいなんで最後に滑っときたい人はお忘れなく!
<BOKUJO!38年間ありがとうキャンペーン!>

竜巻注意情報が(ちょっとだけ)細かくなります

昨日(11/3)うまれた台風23号。
北海道じゃ大雪の話題も出てきたけど、台風の生まれ故郷である南の海はまだ夏の余韻が残ってポッカポカ。
平年値でみると11月はまだ2個くらい台風が発生して、2年に1回くらいは日本のどこかに近づいてきてもおかしくない季節です。
日本に張り出す高気圧のおかげで今回の23号は特に影響がなさそうだけど、頭の片隅には台風のことをいれてやっといてください。
taifu-number台風の発生、接近、上陸、経路@気象庁より

もちろん、この時期は来るかどうかわからない台風よりも、確実に繰り返しやってくる北からの寒気のほうが影響たっぷり。
秋の比較的暖かい&湿った空気が残る中に、冬の寒気が流れ込むこの季節。
雨の量としては夏にかなわないけど、雷や突風、雹といった短い時間に変化する激しい現象は今が旬です。

気象庁が出す竜巻の情報といえば竜巻注意情報
※よく間違えられるけど“注意報”じゃなくて“注意情報”です
●●県じゃ今まさに竜巻がおきやすいですよ!とお知らせするこの情報。
12月15日から県をいくつかに分割したもう少し細かいエリア毎に出すように変わります。
tatsumaki-kaizen
竜巻注意情報の改善について@気象庁2016/11/4より

ただ、細かくなるとはいっても●●県の北部、南部といったザックリした情報。
同時に精度も今までよりそれなりに良くなる(はず)とはいえ、危険を察知するのも対応するのも各個人の五感と判断力によるところが圧倒的に大きい状況は変わりません。

この時期の天気急変の主役、寒冷前線は様々な視点でとっても分かりやすい現象。
山だけでなく普段の生活でも気にしておくと急な雨や寒さにビックリする必要もないのでぜひチェックを!
天気図レーダー衛星画像はお天気三種の神器です。