今月頭に発表された2017/5の天候@気象庁。
東日本と西日本日本海側で降水量がかなり少なく、東京でも5月の月降水量の少ない方から1位の値を更新ってことで少しニュースにもなりました。
5月26日には東日本太平洋側と西日本の少雨に関する全般気象情報なんてもの発表されてます。
そうなると、水不足になったりしない??と気になるのも自然な話。たとえばこんな感じで。
東日本太平洋側と西日本で少雨 日本は無駄遣いができるほど水が豊富ではない国@饒村曜
この記事では日本の降水量は日本海側の雪・梅雨前線による全国的な雨・台風の雨の3本柱といいつつ、あまり踏み込んだ感じがしないので今回のテーマは「雪と水資源」。分かりやすいデータが公開されてて影響も大きい関東で見ていきます。
まず大前提なのが、関東の水不足を左右するのは関東平野にどれだけ雨が降るかではなく、水がめである北関東のダムにどれだけ水が溜まってるかということ。
昨日(6/5)みたいに南関東でどれだけ雨が降ったところで川から海へ流れるだけ。ダムへの影響はあまりありません。(南関東での各種水利用が増えて、といった間接的な影響はあるだろうけど)
そして、梅雨の前はもともと雨が少なく、この時期のダムは雪解け水の影響大。雨が少ない今のダムがどんな状況か首都圏の水資源状況について@関東地方整備局で公開されてるデータを見てみると…赤い線が今年(H29)の貯水量で、今のところ特に問題ない水準。渇水が問題になった去年(青線)と比べるとその差は歴然です。
なんで去年こんなことになってたかというと、冬の記録的な少雪に春の記録的な暖かさで雪解け水の恩恵が早々に終わってしまったから。詳しくは去年書いた「少雪な冬」×「暖&少雨な春」=?をどうぞ。
この間の冬(2016/12~2017/2)はどうだったかというと、全体的には気温高めだったけどちゃんとした寒気が何度も入った冬。北陸沿岸部みたいに標高の低いエリアでは雪が少なかったけど、ダムの上流となる標高の高いとこではしっかり雪が降ってました。
冬(2016/12~2017/2)の天候@気象庁より
そして3月は気温低め、4月以降は気温高めで推移。春山に登ってる人は今年は残雪多めという情報&現状に実際に触れたと思います。この冬の貯金のおかげで今のところ問題なし。
もちろんこの先も雨が少ないようだと問題になってくるだろうけど。はたしていつ梅雨入りするのやら??
雪遊びだけでなく、春~夏の水資源として重要な冬の雪。2015-16シーズンみたいなことがしばらく起きないことを願いましょう…。冬(2015/12~2016/2)の天候@気象庁より
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