春霞とは言うけれど

東京で見た今日の空はなんとも微妙な白け具合。どんな資料を見ても雲はないはずなのに、どう見ても空が白い。空というか景色が白い。

こんな時は雲以外の何かがわるわけで、カラー画像が見れるひまわり8号が大活躍。以前のひまわりは基本的に雲を見るための衛星だったけど、ひまわり8号は雲以外にもいろんな物が見えちゃいます。

ただ、見ていて気分のいいもんじゃない、って物も見えちゃうわけで…。
何かと悪いものをイメージするだけで気分が悪くなるって人はここから先は非推奨です。

一応お断りはしたところで、こちらが今日(19日)の衛星画像
北海道はくっきり見えるけど、本州以西はなんとなくぼやけた姿。その“ぼやけ”は日本海から東シナ海、そして大陸へと繋がってるわけで…。

もう十分想像はできるけど、ちょっと衛星画像をさかのぼってみます。
以下、18日から15日まで1日ごとの衛星画像です。はい、さかのぼって行くとばっちり大陸にたどり着きました…。

15日に低気圧が日本を通過したあと、今日にかけて大陸付近はずっと高気圧に覆われた状態。その高気圧が今日にかけて東へ広がってるのが天気図を眺めるとわかります。

高気圧に覆われた場所は風が弱く、もちろん雨が降ったりもしない。
そしてちょっと気象学的な話をすると、高気圧は下降流が卓越する構造。(低気圧は上昇流)
上空にある空気は塵や水蒸気がほとんど無くて澄んでるけど、その上空から降りてくる空気に押さえ込まれて地表付近の空気は上下の動きも制限されることに。

この状態は高気圧の勢力が強いとエマグラムで「沈降性の逆転層」としてハッキリ姿が見えるけど、今回はそこまでハッキリした物ではなかったんで今回は割愛。
そのうちいい事例があれば改めて紹介しようかなと。

ともあれ、高気圧に覆われたところでは空気は水平方向にも鉛直(上下)方向にも動きが鈍くなり、地上から出てくる水蒸気や人為的な塵なんかはどんどん溜め込まれることに。
そうやって作られた濁った空気の塊が流れ込んでるのがここ数日の日本だったりします。

もちろん日本が自分のとこで出した塵なんかも溜まりやすいわけだけど、衛星画像や国立環境研究所の大気汚染予測システムの結果を見ると大陸に向かって文句のひとつでも言いたくなるのは間違いありません。
環境省のそらまめ君で見れる、PM2.5の観測値もそれなりの値に。

ま、ぼくとしては流れてきた煙の名残りなんかより、その辺の山々でワサワサと流れ出る花粉の方がよっぽど切実な問題ですが…。

自分で自分の首を絞めるだけかもしれませんが、今日は飛んでるな~と思ったらはなこさん@環境省をどうぞ。

今日もちゃんと飛んでます(涙)

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