南極でひとり夢をみる

今回はちょっとしんみりした話。
ごくごくプライベートな凹み話です。

今朝、夢を見た。
やけにリアルで、夢の中では夢だと気づかないやつ。

舞台は、日本の我が家。
登場人物は、家族。ぼく、奥さん、子供たち。
以下、夢の中のやり取り。

『そういえば今シーズン、まだスキー行ってないよね。』

『ほんとだ、もう3月だけど間に合うかなぁ。群馬エリアはもう雪ないなぁ。あ、上越エリアはまだ行けそう!』

『それじゃ明日朝イチで行こうか!チビ達はまた交代で見とく感じかな。』

『そだね。そんな感じで行こっか!』

この後、夢から覚めるけど、まだ頭は半分夢の中。
そして慌てる。

『やべっ!スキー行くのになんで普通に寝てるんだ!?』
『ってか、ここはどこ!?』



『あ、昭和基地の自分の部屋だ・・・』

夢の中とは気づかず本気で家族揃ってスキーに行く気になってたとこから、一気に現実に引き戻される。

もちろん家族は隣にいなくて、部屋の中には自分ひとり。

なんとも言えない喪失感と孤独感。

日本を出発して、ちょうど4ヶ月。
こんな夢は初めて見た。

夢のリアリティにびっくり。
そして何より、結構凹まされてる自分にびっくり。
家族の存在が自分の中でどれだけ大きいのか思い知った朝でした。

ちょうど前日、夕方の空いた時間に昭和基地の中を散歩してた。
基地の主要部から少し離れると途端に人の少なさを実感する越冬中の昭和基地。
夏隊も一緒にいた夏期間、あんなに賑やかだった夏期宿舎エリアはまったく人の気配がしない。
なんか寂しい景色だなぁと感じながら散歩してたのがこんな夢に繋がったんだろうなと。

日本に帰る場所があることに感謝。
帰る場所を必死に支えてくれてる奥さんにひたすら感謝。
そして、一緒に遊んであげらないチビ達にお詫び。

そんな想いと、それを覚悟の上で南極を希望した自分を再確認。

悔いを残さないように、全力で仕事に取り組む&南極を味わうことを改めて自分に誓う。

今日はそんな日でした。

コメント

  1. より:

    こんにちは、慌ただしい時間に一区切りし
    様々な思いが浮かんでくる頃なのでしょうか
    主人もそんな風に思ってくれていたのかな
    そんな思いで読ませていただきました

    肩の力を抜いて 身体に気をつけて
    二度と出来ない経験を楽しんで下さい
    影ながら応援しています

  2. いのすけ より:

    こんにちは。
    観測隊のご家族でいらっしゃったんですね。

    越冬が始まって約2ヵ月、やっと落ち着く時間がでてきたというのが素直な実感です。
    でも、こうしてる間にも家では奥さんがチビを抱えて怒濤の時間。
    家族に支えられての観測隊。一生顔が上がらなくなるよ、という先輩の言葉が重みを増すばかりです。

    凛さんも本当にお疲れさまでした。
    ご主人も感謝の気持ちでいっぱいだったと思います。

    この感謝とお詫びは帰ってからたっぷりと!
    そう思いながらまだ先の長い南極を楽しみたいと思います。

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