今週末は寒い!ただし来週末は…

今日(1/21)の昼前、気象庁が強い冬型の気圧配置と低温に関する全般気象情報を発表しました。
“全般気象情報”というのは「全国的に○○な状態になるから注意・警戒してね」を伝えるための情報です。
今回は『23日から25日頃にかけて、強い寒気が入って冬型の気圧配置が強まりそう。西日本中心に大荒れになって太平洋側でも雪が積もるかも。』といった内容。

まだ少し先の話なんでザックリした内容の全般気象情報しか出てませんが、メインイベントの前日くらいになると各地方・各府県でそれぞれ細かい見通しを書いた地方気象情報や府県気象情報が出ます(全般気象情報のページで地方or府県を選択すると見れます)。
テレビなどの天気予報で「これから荒れますよ」と呼びかけてる時にはこういった情報が出てるはずなのでぜひチェックしてみてください。

さて、やっと冬らしくなって雪好きとしては嬉しい話ばかりですが、午後には一転して悲しいお知らせも出ています。

それは高温に関する異常天候早期警戒情報

異常天候早期警戒情報とは「1週間後から2週間後にかけて、平年とはだいぶ違うことが置きそうですよ」という場合に出す情報です。(内容のわりに情報の名前が物騒すぎる気がしてならないけど)
そして今回、その内容は“高温”。
早い話が、『一番寒くなる時期なはずだけどあまり寒くならなさそう』ということ。
せっかく冬らしくなったのに・・・。

雪がどうなるかとやきもきする雪好き以外も、寒暖の差が激しくなりそうなので体調管理にはご注意を。
具体的な天気や気温の予想は週間天気予報をどうぞ。

そして、下の図は1週間の気温が平年からどれだけ高い/低い傾向かを予想した資料です。
1/27頃からグイッと上がる気温が怖すぎる…。
week-temp_20160121
専門天気図@HBCなどのサイトにある週間予報支援図(FZCX50)で見ることができるので興味のある方はどうぞ。
詳しい見方はきっとそのうち。

宇宙から見る関東の大雪

1/17夜から1/18朝にかけて関東で大雪になって世の中を騒がせたのは皆さまご存知の通り。
どこにどのくらい積もったのか知りたくなるのがお天気好きの性だけど、悲しいことにあまり雪が降らない関東には気象庁のアメダス積雪計はポツポツとしかありません。
amedas-snow_201601180600

リアルタイムだとウェザーニュースのウェザーリポートが楽しいけど、後から見れないのがちょっと残念。
そこで、積もった深さが分かるわけじゃないけど、どこに積もったがよくわかる資料のご紹介です。

まずは気象衛星ひまわり
vis_20160119113000

可視画像を動画で流すと、関東平野に全く動かない怪しい白い影が。
霧もほとんど動かないけど、ここまで全く変化がないってこともない。
これはきっと雪だ!
でも、悲しいかな気象庁サイトに掲載されてる解像度だと拡大してもよくわからない。

そこで衛星好きにオススメなのがNICTのひまわり8号リアルタイムWeb
ひまわりのフルディスク画像をほぼリアルタイム&高解像度で見れる素敵すぎるサイトです。

hima-web_20160119-1200

これならかなりクッキリ!
宇宙から見たらこんな感じと思うとぜひ一度は生で見たくなる。

さらに、ひまわりよりさらに細かい解像度250mメッシュを誇るMODIS@JAXAをチェックしてみると…

modis-tokyo_201601191040

高解像度と見たいものを見やすく波長帯&配色を調整してるMODIS画像では関東平野の積雪状況が本当にくっきり!
群馬と栃木から関東南部にかけて帯状の積雪域があるのがよ~く分かります。
なんでこんなV字型の分布になったか、その理由はgoogleマップの地形から探ることができます。
kanto-map

雪は標高の高いところじゃなくて、むしろ標高の低い川沿いな分布。
これは地表付近に溜まった冷たくて重い空気、“滞留寒気”(滞留冷気とも)の仕業です。
夜間&降水で冷えた空気が地表付近に溜まり、その冷たい空気がある場所では雪が解けずに雪のまま降ることに。
そして、関東平野の東側で全然雪が積もってないのは比較的暖かい海からの北東風が入ってたから。
海風がはいる場所だと雪は落ちてくる途中で解けて雨になっちゃいます。
東京~横浜の沿岸部も少し積もってたはずだけど今日の南風で溶けたかな?
都市部過ぎて分かりにくいって理由もあるかもしれないけど。

関東の雪予想ではこの滞留寒気ができるかどうか、そしてどれだけ広がるかの判断が非常に重要だけど、ここが猛烈に予想が難しいポイントです。
素直な感触として、予想が当たるとホッとするくらいの難易度。
今回の大雪でも朝起きて雪が積もってるのを見たとき「よっしゃ!」と思いました(笑)

関東の大雪予報の難しさについては、気象庁サイトの予報が難しい現象について(太平洋側の大雪)にまとめてあるんで細かく知りたい方はぜひどうぞ。

言い訳っぽくなるけど、関東の大雪予報がピタッと当たらないのは今の天気予報技術の限界です。
気象庁やテレビの天気予報で「関東で大雪になるかも」という情報を見たら、とりあえず備える。
もし降らなくても「今回はラッキーだったな」と思ってもらえればありがたいです。

逆に「今回は大丈夫なはず」で大雪になった場合は…反省しつつしっかり解析&振り返って次に活かすんでご容赦を!

冬の遭難事故報道をみる前に

昨日(1/12)、野沢温泉スキー場@長野と裏磐梯猫魔スキー場@福島でそれぞれ遭難騒ぎがありました。NHKニュース@野沢温泉猫魔スキー場
当日はそんなに荒れた天気というわけではなかったようですが、冬はガスや降雪による視界不良で簡単に道に迷う季節。
特に移動速度の速いスキーやスノーボードはなおさらです。

さて、この手の冬の遭難ニュースで毎回気になるのが「コース外」「バックカントリー」「立ち入り禁止区域」といった言葉たち。

この意味と違いをよく分からないままニュースにしているのをよく目にします。
その見事なまでの典型例がこの共同通信による記事で、引っかかりまくるのが以下の一文。

一行は12日に同県北塩原村の裏磐梯猫魔スキー場を訪れ、“バックカントリーと呼ばれる場外の立ち入り禁止区域”に入り、進路を見失ったとみられる。

知ってる人からすれば『バックカントリーがなんで立ち入り禁止区域の滑走と同じなんじゃ!!』と吠えたくなるとこですが、知らない人からすれば『またダメなとこ入って迷惑かけた奴がいるのね』と捕らえられてしまうこの表記。
お願いだから記事として扱うなら少しだけ勉強してからにしてほしいと思わずにはいられない。

何がどう違い、何が問題なのか、日本でパウダーコースの最先端を行く(と僕は思ってる)シャルマン火打スキー場の中の人が分かりやすく解説しているのでぜひご覧ください。

中の人マンガ<その1>「バックカントリー」について
中の人マンガ<その2>コース外滑走について

↓こんな感じです

charma-1
charma-2

スキー場のリフトを使ってスキー場の上や裏にあるバックカントリーエリアに入るという行為は、スキー場にとってはどちからというとあまりオススメしたくない使い方。
でも、最近はパウダーを滑りたいという嗜好がどんどん広まり、非圧雪コースを売りにするスキー場も増えてきてます。
そして、パウダーの素晴らしさを知ってしまうとさらにその先、スキー場を飛び出てバックカントリーの世界に行きたくなる人も。

そんな大自然の中で滑るという素晴らしいスポーツへの協力として、『うちのリフトを使ってバックカントリーエリアに入るのはまぁOKにしとくよ。でももちろん技術と装備はしっかり整えて、登山届も出しといてね。』あたりが多くのスキー場のスタンスなのかなと思います。
そして、そんな人たちにどうやって知識と技術、そしてモラルを啓蒙していくかに頭を悩ませているのが現状かと。

今回の遭難事故がどんな行動の元に起きたのかはニュースだけではハッキリしないので、何が悪かったのかはここでは書けません。

ただ、スキー場の中にいる気分と装備でスキー場脇の滑走禁止エリアをチョロチョロして事故を起こすというのが一番してはいけないことなのは間違いありません。

以上、自戒を込めて。

なんてことを書いてたら、無性にシャルマンに行きたくなりました…。
しっかりした管理の元、できる限り“滑走禁止エリア”を減らして自然の山に近い形で滑ることを目指したスキー場。
ホントに楽しいところなので中級以上の方はぜひ!
charmant-map

2016年の初モノ(雪と…台風?)

あまり冬っぽくない今シーズンですが、今日(1/12)は東京で初雪となりました。(NHKニュース
冬の関東はなかなか「気温が低い×降水がある」の条件を同時にクリアしにくく、雪の遅い早いはかなり偶発性の高いイベントです。
雪が降るか降らないかだけでも難しいのに、さらにどのくらい降るか&積もるかの予想は猛烈に難しく、しかも世の中への影響はかなり大!
そんなわけで冬に南岸低気圧がくると関東エリアの予報担当者はドキドキしながら資料と実況をにらみつけることになります。
今回みたいに明らかに降水が少ない場合は、どんなに悪くても雪が舞う程度なのであまり心配することはありませんが。
(初回は“初雪”になるので緊張感5割増)

もうひとつ気になる2016年の“初モノ”が台風。
ここ数日、太平洋のド真ん中にいるハリケーン“パリ”がどこに行こうかフラフラする状態が続いてます。
日本の天気図衛星画像の端っこにもその姿がチラリと(下図中、赤丸)。
ASAS-20160112-0900
IR_20160112-0900

台風とハリケーンどちらも“発達した熱帯低気圧”で、気象現象としてはまっく同じもの。
場所が変われば名前が変わる、それだけの話です。

ただし、名前と共にその台風/ハリケーンの担当者が変わるというのも重要な点。
北太平洋のうち東側(西経域)はハリケーンとしてハワイにあるアメリカの気象局(CPHC)が担当、西側(東経域)は台風として日本の気象庁が担当しています。
そしてハリケーン“パリ”の現在の位置は西経170度よりちょっと西側。
もう少し西に進んで西経180度=東経180度のラインを跨ぐとハリケーンから台風に看板を架け替え、日本の気象庁のお仕事になります。

最新の予報ではゆっくりと、本当にゆっくりと西に進む(かも)といった状況。
近いうちに台風第1号ができました!というニュースがあるとすればコイツですが…無いかなぁ。

hurri-forecast_20160111-1700

2015年12月の天候

いまさら感たっぷりだけどあけましておめでとうございますm(__)m
今年こそは思ったことを吐き出しまくるべく頑張ります!

今年の初詣は新潟の小ぶりな名峰、弥彦山の山頂でしてきました。
新潟エリアですら悲しいまでの雪の少なさだけど、標高634m(スカイツリーと一緒!)の8合目あたりからはさすがに雪道歩き。
軽くではあったけど初の元旦登山ってことで幸先のいいスタートになりました♪

そんな暖冬感たっぷりな正月明けの1/4には、気象庁による月頭の恒例イベントである前月の天候が出てます。(今回は2015/12が対象)

どんな12月だったかというと、肌感覚通り『やたらあったかかった12月』のヒトコトに尽きます。
東日本ではなんと統計開始(1946年)以降、一番暖かい12月だったとか。そりゃ雪も無いわけだ(涙)
temp201510-12

これは来るぞ!と期待してた今週末の寒気も次第にトーンダウン。
最新の1ヶ月予報でも相変わらず冬将軍はやる気なし。
冬型にはなるけどあまり長続きしないため、平年よりも気温高め&雪少なめになる予想となってます。
もはや今年の冬はこんなもんだと諦めたほうがいいのかもしれません・・・

20151220日光白根山

黒岳滑落事故の話を先にしちゃったけど、12/20に今シーズン初の冬山として日光白根山に行ってきました。
冬型気圧配置が終わってから移動高気圧にどっかり覆われたベストなタイミング。
太陽に輝く木々、雪面に刻まれた複雑な紋様、青空・雪・岩の見事なコラボレーションなどなど。
ちょっと寒さに凍えつつ冬山ならではの美しさを満喫してきました。
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山も四季それぞれの良さがあるけど、冬が来るたびにやっぱり冬が好きだなぁと思わずにはいられない。
もちろんその代償として冬山特有の危険も多くあるわけだけど、自分のレベルに合った山を選んで、しっかり冬山の準備して、天気の悪い日は避けて、心身の余裕と緊張感をうまく持ち合わせて。
そんな当たり前のことをしっかりしとけば『冬山なんてとんでもない!』ってほど危ない世界でもないと思ってます。

特に天気の悪い日を避けるのと、どの山を選ぶのかは夏山以上に重要。
その選択を謝ると冗談抜きに帰ってこれなくなる世界だってのは肝に銘じとくべき。

冬山に興味はあるけど何をどうしたらいいのかわからん!な方は、とりあえず樹林帯のスノーシューツアーなんていかがでしょ。
動物の足跡を探しながらふっかふかの雪の中を歩き回る、それだけでもホントに楽しいですよ~。
色んな会社のツアーガイドあるけど、総合アウトドアメーカーのモンベルも色んなとこでやってるんで参考にどうぞ。

冬よ来い

毎週木曜日に発表される1ヶ月予報、これは日々の天気じゃなくて1ヶ月のなんとなくの傾向を予想するものです。
いつになったら快適な雪遊びができるのかと気になる中、12/24発表の1ヶ月予報による北陸の気温予想がこちら。
緑線が平年の気温推移、黒線がこらまでの実況&予想です。
1month-20151224

今週末は少し寒気が入るからちょっとは降るだろうけど、その後は目立った寒気は期待できず。
特に第2週目の高温が顕著で涙がでそう…。
まだ本格的な雪遊びシーズンはおあずけで、ぼくみたいな雪遊び大好き人間やスキー場関係者にとっては悲しい日々が続きそうです。
雪遊びしない人にとっては快適な冬なのかもしれませんが…。

元の一ヶ月予報は季節予報@気象庁から。
地方を選択すると地方ごとの細かい予報が見れて、さらに詳細な資料は予報の上にある解説資料(これは北陸版)からどうぞ。

毎月25日にはさらにざっくりした3ヶ月予報ってのも発表されるけど、かなり先の話&ぼんやりした予想になるんで参考程度でよろしくです(^^;

谷口けいさん滑落事故

大雪山系の黒岳で起きた著名登山家、谷口けいさんの滑落死亡事故。
北海道新聞ニュース

黒岳は昨冬登ったばかりなので全く他人事な気がしません…。
山頂は平坦&それなりに広かったので“山頂から滑落”は疑問だったけど、上記記事にあった“用を足すため岩陰へ”ってので納得。
風と視線を避ける場所を探して北側の谷に近づきすぎてしまったのかも。
こんな凄い人でもほんの少しの油断からこんなことになるなんて、ほんと山は怖いとこです。
始まったばっかりの冬シーズン、改めて気を引き締めないと。

電子国土Webより黒岳の地形図
kurodake-map

ちょっと記録的な台風誕生

12/11 15時に2015年で27個目となる台風第27号が発生しました。
実はこの台風、ある記録を打ち立てています。

気象庁が台風の統計を取り始めたのは1951年。
それから50年以上台風がいつできたか記録してるけど、今まで1年のうち毎月台風が発生したことはありませんでした。
詳しくは台風の発生数@気象庁で見ることができるけど、11ヶ月はあったのに!という惜しい年が何回かあっただけ。
それが今回、この27号の発生で12ヶ月毎月誕生という記録を打ち立ててしまいました!
2014年6月から毎月発生してるので連続発生記録も更新中。
だからといって、「異常気象が~」といったほどのことではないのでご安心を。

12月に台風ができること自体もめずらしいことではなく、平均的に1個くらいはできたりします。
1年のうち一番台風の発生数が少ないのは“2月”。
1-4-1
台風の発生、接近、上陸、経路@気象庁より

夏に温まった海で多くの台風が生まれ、秋から冬にかけて海が冷えるにつれて台風の数は減っていく。
海は陸地に比べて冷えにくい(&温まりにくい)性質があるので、冬になってもたまに台風ができるくらいの熱はもってたりします。
そして、年を跨いで海が一番冷え切った2月に台風も一番少なくなるって理由です。

たまに1月に台風ができると「こんなに早く台風ができた」って報道のされ方をするけど、実は「こんなに遅く台風ができた」ってのがホントの話だったりします。

さて、話は戻ってこの台風27号はどこへ行くのやら?
まだまだ日本への影響を心配するような段階じゃないけど、気が向いたときに台風情報@気象庁でも覗いてみてください。

天気図リニューアル!

天気を考えるときに欠かせない存在である天気図。
見たことないって人はまずいないと思うけど、テレビ等で登場する簡略化される前のちゃんとした(?)天気図を見たことないって人は結構いるかも。

もちろん天気図を作ってる気象庁のウェブサイトでも公開してるんだけど、そこが今日(12/9)ちょっとリニューアルしました。
気象庁ホームページで提供する天気図の充実について

見た目的なインパクトは今まで白黒だったのをカラー化しましたってのが大きいけど、他にも大事な点が3つ。( )内はこれまでの状況

  • 天気図が過去3日分見れるようになった(1日分だけだった)
  • 予想天気図の日本周辺拡大版が登場(広~い領域で日本が小さかった)
  • 実況天気図と予想天気図が同ページ内で見やすくなった(実況と予想が別ページで流れが分かりにくかった)

天気予報を理解&考える上で重要なのはカラー化よりもこっちの方。
ここ数日の気圧配置の変化と予想がこれまでより圧倒的に見やすくなったんでせひお試しあれ。
天気図(実況・予想)@気象庁

予想天気図を理解するには、気象庁が民間予報会社向けに気圧配置と全国の悪天予想についてざっくり解説してる『短期予報解説資料』を読めば効果は抜群!
地球気@日本気象株式会社気象FAX画像@株式会社アルゴスで見ることができるんで合わせてどうぞ。
解説資料の読み方もそのうちご紹介します!
そのうち…(^^;