ヤマノススメ

山好きかつアニメ&マンガ好きである自分にとって、ドツボな作品といえば北アルプスを舞台とする『岳』。
山の素晴らしさと厳しさを題材にしたホントに素晴らしい作品っす。(実写版?それは早く忘れて…)
連載は終わったけど主人公の島崎三歩は長野で山岳イメージキャラとして活躍中。
山岳情報@長野県警

そして、もうひとつ欠かせないのが今回取り上げた『ヤマノススメ』。
インドア属性な女子高生が幼なじみに引きずられながら徐々に山の楽しさ、そして苦しさを知ってく話なんだけど、自分自身が山遊びを始めた頃のドキドキ感を思い出してキュンとくる!
ついでに、子供の成長を見守る親の姿もかなり気になるあたりに自分の歳を感じてしまう…w

マンガやアニメに抵抗がなくて、山遊びが好きまたは興味ありって人にはかなりオススメっす!
あと、高い&スリルだけが山じゃない。もっと色んな楽しみ方があるんだよな~ってことを再確認できる素敵な作品なんで、最近イマイチ山に対する熱が上がんない人にもオススメです。
原作もいいしアニメ版もなかなかの良作なんでぜひご覧あれ♪
ヤマノススメ(アニメ版)

宇宙のすすめ

今週の気象ネタといえば台風15号…ではあったけど、こっちもかなり気になった!

日本のロケットH-ⅡBが打ち上げられたHTV(こうのとり)がISS(国際宇宙ステーション)に無事に到着したのはニュースで見た人も多いはず。
メカ好きでもあるぼくとしては、打ち上げのライブ中継はたまらなくドキドキする大イベントです。
インターネット技術、ほんとにありがとう!

そしてもうひとつドキドキするライブ中継が、HTVがISSにゆっくり近づきドッキングする過程。
ドッキングの成功も気になるけど、その間ずっと宇宙から見た地球を眺めることができるのもたまらない。
気象好きとしては、地球のすぐ外側から流れゆく大地や雲を眺めるもの本当に面白い。
ひまわりの画像も本当に綺麗になったけど、やっぱり手に取るような近さで眺める地球の迫力にはかなわない。

JAXAがリアルタイムで配信してた映像がyoutubeとニコニコ動画でいつでも見れるんで、興味を持った人はぜひ!
できればスマホよりパソコンみたいな大きい画面で見るのをオススメします。
HTV&ISSドッキング動画 @youtube @ニコニコ動画

ロケットに興味がある人は打ち上げの映像もどうぞ。打ち上げられたあと、地球をどう回りながら上昇していくかもgoogle earthで示してくれるんで面白いですよ~。
H-2B打ち上げ動画 @youtube @ニコニコ動画

ちなみに、トップ絵はJAXAのデジタルアーカイブから前回のHTV4号機の写真。今回のHTV5号機の写真も近いうちに公開されるはずなんでチェックしないと♪ JAXAデジタルアーカイブ

ほんと、一度は生で打ち上げを見てみたいっ!!

川遊びのお供に『河川水位情報』

今日はチビを連れて川遊びに行ってきました→嵐山渓谷バーベキュー場

バーベキュー場としての下見も兼ねてだけど、今日はあくまで川遊びがメイン。
昨日までの不安定な天気も峠を過ぎて今日はいい天気・・・かと思いきや、夜通し大気が不安定な状態が続いたみたいで朝まで雨が降ってるという悲しいスタート。

雨雲チェックはこちら→高解像度降水ナウキャスト@気象庁

まあ局地的な雨だからそんなオオゴトにはなってない&このあと天気は回復するだろうしってことで予定通り行ってたら、さすが夏休みのど真ん中。いい混みっぷりでした!
嵐山バーベキュー場

川の水位も普段に比べてちょっと増し。
川原の低い部分が水没して使える面積が減ってるのもあって余計に混雑してたっぽいですな。
嵐山バーベキュー場2

ちなみに、普段に比べてどのくらい水位が増えてたかがわかるのがこちらのサイト。川の防災情報@国土交通省

「テレメータ(雨量・水位)」を選んで、あとは地図からポチポチと観測点を選んでいけばOK。今日遊んでたあたりの水位はこんな感じでした。
河川水位情報

もちろん遊びに行く川の状況がどうかってのは直接見るのが一番だけど、行く前にどんな状況なんだろ?って思ったときのお助けにはなるかなと。
川によってはライブカメラもあったりするけど、水位観測所に比べると圧倒的に数が少ないのが難点です。
たとえば関東だとこんなサイトから→川のリアルタイム映像@関東地方整備局

ただし、川の管理者ってのは≠市町村なんで、どの川の情報がどこにあるかを調べにくいってのもかなり分かりにくい。見たかったらgoogle先生で「気になる川の名前」+「水位orライブカメラ」で検索するのが手っ取り早いかと。

川に遊びに行くとき、あとは大雨で近くの川があふれないか気になるときなんかにぜひ使ってみてください。

ひまわりを愛する人に『Himawari Cast』

前回に続いての「ひまわり8号」ネタです。
ひまわり8号の売りは「高頻度・高頻度・多チャンネル」の三本柱ですが、気象庁の公式サイトではまだ「高頻度」を味わえるコンテンツがありませんでした。
…が、ついに高頻度衛星画像のコンテンツが公開されました!

気象衛星(高頻度)@気象庁

滑らかに回る渦、もくもくと湧き上がる対流雲、流れゆく細かな下層雲…。
2.5分間隔で天気・気象好きにはたまらない景色が見れるんでほんとにオススメです!
直近の3時間分しか見れないのがちょっと物足りない気もするけど、高頻度データの負荷がキツいってことだと思うんで許してやってくださいm(__)m

もっともっと衛星画像を味わいたい、ひまわりをこよなく愛する人向けには『Himawari Cast(ひまわりきゃすと)』って手段もあります。

実はひまわりによる観測は日本だけのためじゃなく、国際的な枠組みで東アジア~オセアニア~西太平洋一帯の観測を担当してます。
そんな担当地域の国々にいちいち日本からデータを送るのは結構大変。
だったら宇宙からバラまいてしまえ!ってのがHimawari Cast。

アンテナ、受信機、パソコンとちょっとソフトを用意すれば、ひまわりの10分ごとのデータを利用可能。
しかも数値予報資料(GSM)も配信という太っ腹っぷり。
正直、ぼくもちょっとやりたいくらい・・・。

ただし、アンテナは直径3メートルが推奨サイズ!
広い庭でもないとちょっと辛い。
新しく家を建てる予定のある気象好きな人がいたら、屋上にはソーラーパネルの代わりに巨大アンテナなんていかがでしょ?

詳しくはこちらをどうぞ。
Himawari Cast@気象衛星センター

ひまわり8号のスゴ技『機動観測』

先月7/7に運用が始まった新しい気象衛星ひまわり8号、コイツの売りは『高解像度・高頻度・多チャンネル』の3本柱。
テレビの天気予報でも高頻度撮影の動画が流れたのを見た人も多いと思います。
そしてこの高解像度&高頻度の威力を最大限に高めるべく、新しいひまわりでは『機動(領域)観測』という新技を手に入れました!
今までは「地球全体」「北半球」といった感じにあらかじめ決まった領域の画像を撮るだけだったけど、機動観測は範囲を自由に動かしながらそこだけ高頻度で観測するってなスゴ技です。
このスゴ技で台風の中心を追いかけながら2.5分間隔で撮った台風13号の動画がこちら。


2015年台風13号の台風高頻度観測@デジタル台風

最初はバラバラだった積乱雲が次第に塊になり、だんだん回りながら眼がクッキリしたイケメン台風に成長する様子を猛烈な鮮やかさで見ることができます。
凄いぞひまわり8号!
ありがとうNICTデジタル台風

台風の進路予想が難しい(予想が外れることも多い・・・)のはよく知られた話だけど、どれだけ発達するかの予想も結構難しかったりします。
なかなか発達しないな~と思ったら急に発達したりすることもしばしば。
そのメカニズムは分かってないことも多いけど、この鮮明な映像にその謎を解く鍵がいっぱい写ってるのかも?って気もしてきます。

成果が台風予報の精度向上って形で現れるのはもう少し先な気がするけど、たまには難しいことは忘れて台風が成長する姿をぼ~っと眺めるのも悪くないかと。

合わせて↓で地球全体を眺めるのもなかなかオススメです。
ひまわり8号リアルタイムWeb@NICT

登山のお供になる…かなぁ。『噴火速報』

御嶽山の噴火事故をきっかけに“噴火速報”ってな新しい防災情報が8/4に始まりました。
どんな情報かというと、名前の通り「○○山が噴火したよー!」って事実だけをできるだけ早く世の中に伝えるための情報です。
噴火速報はじめました@気象庁

『登山中の方や周辺にお住まいの方に、火山が噴火したことを端的にいち早く伝え、身を守る行動を取っていただくための情報』となってるけど・・・正直なところ、『登山中の方』にとって劇的に役立つ情報かはかなり怪しい。
なぜならこの情報は監視カメラや地震計、空振計といった観測データから人が判断して発表するから、どんな早くても数分はかかりそう。
(ちなみに、緊急地震速報は感知→解析→情報発表がすべて自動化されてるんで秒単位の早さです)

御嶽山から登山者が得るべき教訓は、もし噴火したらとにかく早く少しでも安全な場所へ避難!ってこと。
その判断に「誰かが危ないって言った」なんて悠長なことを挟む余裕は全くないです。
そうやって動くには、山に登るならその山が火山だって事実をしっかり認識しとくこと。
そして頭の隅っこでいいから今何かが起きたらどう行動するかって危険へのアンテナを常に張っとくことが必要かと。

山に登らないことが一番安全、なんて身も蓋も無い意見もあるけど、それを言っちゃアウトドア活動全般が危険、もっと言えば家から出ないのが一番なわけで。
火山に登ることで自然の力を体感することは決して全否定されるような行動じゃないと思ってます。
もちろんリスクを正しく認識しつつ、何か起きたときに「まさかこんなことが・・・」なんて言葉を吐かない覚悟くらいは必要になりますが。

万一何かあった時のため、そして何より、何も起こさないために事前の念入りな情報収集と登山届の作成&提出はしておきましょう!
登りたい山が火山だったら事前にこちらもチェックしてみてください。
火山登山者向けの情報提供ページ@気象庁

そして最後に、御嶽山事故からの大事な教訓をもうひとつ。
悲しいかな、今の科学技術水準では今回の御嶽山噴火のような(噴火現象としては)小規模な噴火を事前にバッチリ察知するのはなかなか難しいです。
「事前に危険情報がない=絶対安全」ではないことはどうか忘れないでください…

1章ー3 まわる地球、まがる風

これまた当たり前ですが、地球はくるくると自転してます。
地面に張り付いて生活するぶんには問題ないけど、空を自由に流れる空気(風)にとっては一大事。
自分はまっすぐ流れてるつもりでも、その間に地面は回ってるせいで地面の人から「風のやつ、勝手に曲がりやがって」なんて言われちゃいます。

なかなかイメージが沸かないと思うので、こちらの動画をどうぞ。


動画主さんによる解説@カガクの時間

この勝手に曲がる(ように見える)現象を「コリオリ力(コリオリりょく、あるいはコリオリのちから)」と呼び、日本のある北半球だと流れる風は常に右側に曲げようとする力を受けているように見えます。

回る世界の外から見てる人からすれば「そりゃそうだ」なことですが、回る世界の中にいるとなかなか不思議な話。

ただし、地球が回るのは1日1回と猛烈にゆっくり。
この力はとても小さくて日常生活で感じることはありません。
それでも天気の世界ではとても大切な力なので覚えておいてください。

1章‐2 太陽と地球と季節

改めて書くまでもなく、太陽の力は絶大です。
冷え切った宇宙にポツンと浮かぶ地球にとって唯一無二の暖房器具。

ただし、太陽の暖房効果にはムラがあります。
真上からジリジリと照らされる赤道付近と、斜めから弱々しい光を浴びる北極&南極などの高緯度地域。
だから赤道付近はとても熱く、北極&南極はとても寒いのは皆さんご存じの通り。

この赤道付近と北極&南極の大きな気温の差が、天気の世界では非常に重要な役割を持っています。
詳しくは後ほど。

そして太陽と地球の関係でもうひとつ重要なことが、地球は少し傾いたまま太陽の周りを回っているということ。
どれだけ傾いてるか覚えてますか?
正解は23.4度ですが、まあ数字に深い意味はないんで忘れても大丈夫です。

地球が傾いてることによって太陽のどちら側にいるかで太陽を見上げる角度が変わり、より高くから照らされる夏は熱く、より低くから照らされる冬は寒くなります。
「昔そんなこと勉強したけどよく覚えてないや・・・」という方は、国立天文台の暦wikiというサイトにコンパクトにまとまっているのでぜひ復習しておいてください。

この地球全体で起きる季節の変化を理解することが天気を理解するキモです。
何がどう変わるのかは、あとでじっくり取り上げていきます。

1章‐1 空は高い、でも薄い

さっそく天気予報の技術を! ・・・と行きたいところですが、その前に準備運動が必要です。
まずは地球そのものと、天気の舞台である“大気”について少し知っておきましょう。

“大気”とは、地球を包んでいる“空気の層”です。
どこまでを大気と呼ぶかは定義によって変わりますが、だいたい地面から100km~数100kmの厚みがあります。

とても軽いけど空気にも重さがあるので、私たちは空気の深い海の底に住んでいる深海魚みたいなもの。
この空気の重みによる圧力が“気圧”です。
ポテチみたいな袋に入ったお菓子を標高1000mを超えるくらいの「浅い」場所に持ってくと、ぷくっと膨れて気圧が下がったのを実感できるのでぜひお試しを。

厚さが100km以上ある大気ですが、その中でも天気が変わる(=雲ができる)のは地面から10km程度の高さまでだけだったりします。
激しい雷雨をもたらすそびえ立つような積乱雲も宇宙から見ればこんな感じ。

積乱雲国際宇宙ステーションから見た積乱雲
NASA Image Gallariesより

雲ができる“対流圏”とその上の“成層圏”の間にはハッキリとした見えない壁があり、どんなに発達した雲もそこより上には行けません。壁にぶつかった雲は水平に広がるしかできません。

この壁を越えれないのは台風でも同じです。
台風の幅は何百~1000kmもありますが、高さはやっぱり10数km。平べったいお皿よりもさらに薄く、ちょうどCDくらいの形です。

宇宙から見た台風国際宇宙ステーションから見た2014年の台風第19号
宇宙飛行士Reid Weissmanのtwitterより

見上げる空は高く、深い。
でも、とても薄くて平べったい。

このことを覚えておいてください。
天気を理解するのにとても大切なことです。

お天気講座 0章.はじめに

みなさんは、天気予報って当たってると思う?と聞かれたらどう答えるでしょうか。
ぼくは「かなり当たるよ~。思いっきり外れることもたまにあるけど…。」といったところです。

天気予報を考えていて“外れた”と思うとき、そのパターンは以下の3つがあります。

①まったく予想してなかった(本気のハズレ)

②可能性は分かってても確信が持てず、その予報にしなかった(信頼性のハズレ)

③予想通りだけど、予報でうまく表現できなかった(表現のハズレ)

普通の人からすると全部同じハズレですが、少しコツを掴むと③のハズレは自分で回避できるようになります。
たとえば夕立のように、ごく狭い範囲で天気がガラッと変わるような時がこのパターン。

「天気予報で雨だといってたから傘を持っていったのに全然降らなかった!(怒)」となるか、「あっちは降ったみたいだけど、運よく自分は降られなかったな~(喜)」となるかはあなた次第。
上級者ともなれば「レーダーを見て雨雲の隙間を走るから傘などいらん!」といった選択肢も出てきます(笑)

続いて、天気の中にも技術的な限界から予想しやすい天気と予想しにくい天気があり、そのことを知っていると②のハズレが起きそうな匂いも感じれるようになります。

先ほどの夕立の例は②のハズレにも含まれますが、他には梅雨時や台風が近づいてくるときの天気などが該当します。(本当に難しいんです…涙)

そして①のハズレ。観測技術やコンピューターによる予測技術が発達した現在ですが、それでも「えっ!?」と思うようなことは無くなりません。

予報を出す立場の人間がこんなことを言うと言い訳になってしまいますが、“予想できて当たり前”という気持ちはちょっとだけ控えめにして、自然現象に対する謙虚さも持ち合わせてもらえればと思います。

それでは前置きはこの辺にして、次回から本題に入っていきます。