1/17夜から1/18朝にかけて関東で大雪になって世の中を騒がせたのは皆さまご存知の通り。
どこにどのくらい積もったのか知りたくなるのがお天気好きの性だけど、悲しいことにあまり雪が降らない関東には気象庁のアメダス積雪計はポツポツとしかありません。
リアルタイムだとウェザーニュースのウェザーリポートが楽しいけど、後から見れないのがちょっと残念。
そこで、積もった深さが分かるわけじゃないけど、どこに積もったがよくわかる資料のご紹介です。
まずは気象衛星ひまわり。
可視画像を動画で流すと、関東平野に全く動かない怪しい白い影が。
霧もほとんど動かないけど、ここまで全く変化がないってこともない。
これはきっと雪だ!
でも、悲しいかな気象庁サイトに掲載されてる解像度だと拡大してもよくわからない。
そこで衛星好きにオススメなのがNICTのひまわり8号リアルタイムWeb。
ひまわりのフルディスク画像をほぼリアルタイム&高解像度で見れる素敵すぎるサイトです。
これならかなりクッキリ!
宇宙から見たらこんな感じと思うとぜひ一度は生で見たくなる。
さらに、ひまわりよりさらに細かい解像度250mメッシュを誇るMODIS@JAXAをチェックしてみると…
高解像度と見たいものを見やすく波長帯&配色を調整してるMODIS画像では関東平野の積雪状況が本当にくっきり!
群馬と栃木から関東南部にかけて帯状の積雪域があるのがよ~く分かります。
なんでこんなV字型の分布になったか、その理由はgoogleマップの地形から探ることができます。
雪は標高の高いところじゃなくて、むしろ標高の低い川沿いな分布。
これは地表付近に溜まった冷たくて重い空気、“滞留寒気”(滞留冷気とも)の仕業です。
夜間&降水で冷えた空気が地表付近に溜まり、その冷たい空気がある場所では雪が解けずに雪のまま降ることに。
そして、関東平野の東側で全然雪が積もってないのは比較的暖かい海からの北東風が入ってたから。
海風がはいる場所だと雪は落ちてくる途中で解けて雨になっちゃいます。
東京~横浜の沿岸部も少し積もってたはずだけど今日の南風で溶けたかな?
都市部過ぎて分かりにくいって理由もあるかもしれないけど。
関東の雪予想ではこの滞留寒気ができるかどうか、そしてどれだけ広がるかの判断が非常に重要だけど、ここが猛烈に予想が難しいポイントです。
素直な感触として、予想が当たるとホッとするくらいの難易度。
今回の大雪でも朝起きて雪が積もってるのを見たとき「よっしゃ!」と思いました(笑)
関東の大雪予報の難しさについては、気象庁サイトの予報が難しい現象について(太平洋側の大雪)にまとめてあるんで細かく知りたい方はぜひどうぞ。
言い訳っぽくなるけど、関東の大雪予報がピタッと当たらないのは今の天気予報技術の限界です。
気象庁やテレビの天気予報で「関東で大雪になるかも」という情報を見たら、とりあえず備える。
もし降らなくても「今回はラッキーだったな」と思ってもらえればありがたいです。
逆に「今回は大丈夫なはず」で大雪になった場合は…反省しつつしっかり解析&振り返って次に活かすんでご容赦を!
コメント
[…] 降水量)」と「どれだけ雪になるか(気温)」を両方ピタッと当てる必要があり、それは今の予報技術じゃかなり難しい。 そんな話を少し前に書きました。(宇宙から見る関東の大雪) […]