天気予報と予報官の仕事

今日の関東は予報官殺し。
数値予報は「東側の低気圧から湿った北東風が続くけど日中は消散して晴れる&気温あがるよ~」と言うけれど、実際には下層雲がなかなかとれず晴れないし気温も上がらない。そんな典型的ハズレパターンのひとつ。
まあ今回はかなり下層の湿りがしっかりしてたので、分かりやすい方ではありました。

どんどん進歩して精度があがり続けてる数値予報だけど、やっぱり外れる時は外れる。そんなハズレパターンの匂いをできるだけ早く嗅ぎとって、いかに先読みして適切な予報を出していくか。
そのためには実況データと予測データの両方から気象現象を解析&理解する力が必要不可欠。
これがまだまだ人が天気予報に関わっていく必要がある理由のひとつだと思ってます。

ただし、数値予報がどんどん賢くなってるせいで実際に逆らうには相当な気合いと根拠が必要になりつつあるのも事実。
「こうなる気がするけどモデル(≒数値予報)通りになるとハズレ感が半端ないから折衷案のこの辺で…」→「やっぱりこうなったか…」なんてこともよくある話。
特に深読みしすぎてモデルに逆らった上で予報を外した後は、しばらく自分を信じるのが怖くなったりもします(涙)

そんなモデル変更恐怖症の最中でも目先の実況は間違いないわけだから、せめて実況にあった予報は出していくべきところ。 
…ではあるけど、細かい予報を出そうとするほど人が主観的に変更するのは作業的に厳しくなる。
実際、身の回りにあふれる天気予報の中にも、どう見ても人が触ってないよね、な予報があるのも事実。
たとえばこんな感じで…。
どこの予報会社とは言いませんが、いくら何でも人が介入してるなら今日の関東で「晴れ」はないだろうなと。(※分かりやすい例として拝借。手作業とみられる下の〝天気概況〟はちゃんとした内容でした。)

ただ、これはダメだろ!と糾弾だけする気にもなれなくて、今の数値予報の精度を勘案した上で限られた人と時間のリソースをどこに投入するか判断した結果なんだろうなと。
いわゆる〝天気予報〟は一番目につく存在だけど、それだけじゃなかなかお金に繋がらないのも難しいところ。
人とお金の削減の流れが止まらない気象庁にしたって、いつまで人が手間暇かけた天気予報が出せるのかと考えてみるととても他人事じゃないです。

とりあえず、世の中に出回る天気予報が全て人がしっかり介入してるわけじゃないことを知っておいてください。

特に〝山の天気予報〟っぽく見せてるサイトには、数値予報の解像度や精度、山の地形や天気の局地性などなどを全部無視して、単純に近くの数値予報の値だけを垂れ流してるようなとこも。
天気図などから広い範囲の大まかな雰囲気を把握した上で、あくまても参考程度に利用するのがオススメです。

じゃあどうやればいいの?をまとめようと思って始めたサイトなのに、全然取り組んでないなぁ…なんて反省も少し。
何を、どの順番で、どこまで学べばいいか。いざ作ろうとするとなかなか考えがまとまらないなぁと。
おいおいやってこうと思います。

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