昨日、3月9日夜の関東の雨。
オホーツク海&本州の東海上の南北・低気圧コンビから伸びる前線はゆっくりと東へ進み、関東地方の雨は日付が変わる頃にはだいたい抜けていく・・・はずでした。
ところが、雨はしつこく残り日付を越えてなお強まる始末。なかなかのハズレっぷりでした・・・。
高解像度降水ナウキャストより
このしつこい雨の原因となったのは、西から進む明瞭なトラフ。
そして、このトラフに捕まってしまった本州東海上の低気圧。9日21時の衛星画像(水蒸気&赤外)
どう予想がズレてしまったのかは天気図からも読み取ることができます。
こちら、9日21時を予想した予想天気図。
そして、こっちが実際に解析して作成された天気図。
日本の東側に南北に連なる低気圧&前線。西は大陸から張り出しつつある高気圧、という全体的な絵柄はそんなに変わらない。
でも、関東地方周辺に着目して比べると大きな違いが。
低気圧の位置は予想よりも南側にとどまり、さらに低気圧から関東地方にのびる気圧の谷(赤点線)。
この気圧の谷は北寄りの風と西寄りの風が接する境目(シアー)になっていて、トラフに反応してこのシアーから北側に雨域が広がる。
そんな構造になってました。
さっさと低気圧やシアーが東に進めば雨は終わり。
でも、移動が遅れるとトラフに捕まって長引く&強まることに。
こうしたちょっとしたタイミングのズレが大きく結果を左右することが時々あります。
ちょっと長引くかもなぁとは感じつつ、ビシッと予測するのはなかなか難しい事例でした…。
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