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南極にも霧がでる

とある朝。
起きて外を確認したら…もやもやしてた。

これは行かねばならぬ!ってことでカメラを持って屋上へ。
期待通り、海氷の上に薄っすらと広がる霧が昭和基地に乗り上げる、なかなか素敵な景色。

そんなに頻度は高くないけど、うまいこと湿った空気が入った状態で 晴れ×弱風=放射冷却のパターンにハマると昭和基地でも霧が発生する。
見てみたいな~と楽しみにしてたけど3ヶ月以上待たされました(^^;

せっかくなんで朝食は我慢してじっくり景色を楽しむことに。
期待通り、霧が広がる中のご来光もなかなかいい感じでした。

そして面白いのが周りの物の霜っぷり。

手すりに・・・

ボルトに・・・

ワイヤーロープもこんな状態。

全てが霜に覆われた世界。
霜がこんなに堂々とした姿で成長するとは恐れ入った。
気温が低すぎても水蒸気が少なくなっちゃうからちょうどいいバランスの環境だったんだろうなと。
今回(2019/4/8)の朝の冷え込みは-14℃くらいでした。

そして、すべてが霜に覆われるってことで・・・

ぼくが管理してる測器(日照の有無を計測する機械)も霜まみれ(涙)

-10℃以下の環境でうまく霜や氷を溶かして綺麗にする。
どうやったもんか悩ましい作業でした。
どこかにいい方法の引継ぎがあったかもしれないけど事前準備できてなかった。まだまだ勉強&修業が足りないなぁ。

ちょっとバタバタしたけど面白い現象が見れたし、夕方も好みな空が広がってなかなかステキな1日でした。

衛星画像ノススメ(霧&ベナール対流)

関東まで一気に梅雨に入ったということで、衛星画像でつい目が行くのは日本の西側エリア。
でも、北側エリアにもなかなか面白い物が見えてたので今回はそちらのご紹介です。

こちら、6月5日のオホーツク海の可視画像&天気図。春の定番、キンキンに冷えたままのオホーツク海に広がる下層雲(霧)が北風にのって南下。ごく低い高度にある雲なので千島列島にせき止められ、島と島の隙間から流れ出してます。
流れ出した雲は小さな渦を巻いてるところもあって、つくづく大気は流体なんだなぁと感じる光景です。

そして翌日、6月6日の可視画像&天気図。前日にオホーツク海から流れ出した下層雲域が不思議なまだら模様に。これは“ベナール・セル”と呼ばれるもの。

薄い流体を下からじんわりと暖めると、上昇流と下降流が規則正しく並んでセル(細胞)状の対流分布が生じるのを見つけたのがベナールさん。流体力学の実験で定番メニューのひとつです。
実験じゃお皿くらいの大きさの容器の中でやるわけだけど、実際の大気の中でも同じような現象が起きるってのが面白いところ。雲のあるところが上昇流、雲のないところが下降流になってます。

ヒンヤリした薄い下層雲が、高気圧に蓋をされた状態で、海からゆっくり暖められてる、という気象条件が実験室と同じ環境をとんでもなく大きなスケールで作ってるってのがミソ。
そして対流が進むにつれて下層雲はゆっくり消散していきました。

このオホーツク海からの流れ出しとベナール対流の様子は動画でみるとなお綺麗。
ひまわり8号リアルタイムWEBでは静止画だけじゃなくて日ごとの動画も公開してくれてるのでこちらからどうぞ。

6月5日 オホーツク海から流れ出る下層雲

6月6日 ベナール・セル化&消散
(高頻度観測領域の端でちょっと見にくいのが残念!)

冬型の気圧配置が日本海でもたまに見ることができるので、気になる人は来シーズンにでも探してみてください。