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南極に咲く花、フロストフラワー

低温、強風、そして乾燥(液体の水がない)。
厳しい環境の昭和基地周辺には木はもちろん、草も生えてない。
緑といえば、雪が融ける短い夏に所々で苔類が見れるくらい。

そんな荒涼とした冬の昭和基地にも、時々咲く花がある。

場所はここ。
昭和基地の水がめ、130kL水槽。

もうちょっと近づいてみる。
何やら白い塊がいっぱいあるような・・・

さらにアップ。

どうでしょ、この綺麗な白い花。

これは“フロストフラワー”。
直訳すると“霜の花”。
一言でいうと、でっかく成長した“霜”です。



氷と水が近い場所にあって、風が弱い状態でよく冷えた寒い日。
水からどんどん蒸発した水蒸気は近くの氷に昇華(凝華)して霜として成長。
このベストな状態が続くと霜はグイグイと成長して手のひらサイズの立派な花、フロストフラワーとして美しい姿を見せてくれる。

130kL水槽は発電機の排熱で雪を溶かして水を作る施設。
寒い冬もだいたい水槽の一部は水、そのほかは凍ってるってなフロストフラワーの成長には絶好の場所。
よく冷えた風の弱い朝には見事な花が咲き乱れてます。
ちなみにこの写真を撮った日の朝はマイナス26℃でした。

暖かいところから冷たいとこへの水蒸気の移動&着霜。
色気のない話を持ち出すと、古いタイプの冷蔵庫で冷凍室の奥にびっしり張り付く霜と仕組みは一緒。

日本国内でも厳冬期の阿寒湖で凍結&温泉湧出による開放水面って条件が揃ってて、気象条件さえよければ見事なフロストフラワーが見れるみたい。

そういえば1月の阿寒湖に遊びに行ったことがあったけど、確かに朝起きたら色んな物に付いた霜がすさまじかった記憶が。
霜とダイヤモンドダストは見たけどフロストフラワーは気にしてなかったな。

阿寒湖のフロストフラワーは見学ツアーもやってるみたいなんで興味のある人はぜひ調べてみてください。
厳冬期の道東、ちょいとハードル高い気もするけど色々寒さを売りにしたイベントもやってるし、オホーツクエリアの流氷観光とセットで回ったりすると最高に面白い。
少なくとも南極よりは行きやすいですw

早朝の阿寒湖氷上散歩でフロストフラワーを見に行こう@北海道Likers
【冬の絶景】阿寒湖・フロストフラワー@北海道ラボ

南極にも霧がでる

とある朝。
起きて外を確認したら…もやもやしてた。

これは行かねばならぬ!ってことでカメラを持って屋上へ。
期待通り、海氷の上に薄っすらと広がる霧が昭和基地に乗り上げる、なかなか素敵な景色。

そんなに頻度は高くないけど、うまいこと湿った空気が入った状態で 晴れ×弱風=放射冷却のパターンにハマると昭和基地でも霧が発生する。
見てみたいな~と楽しみにしてたけど3ヶ月以上待たされました(^^;

せっかくなんで朝食は我慢してじっくり景色を楽しむことに。
期待通り、霧が広がる中のご来光もなかなかいい感じでした。

そして面白いのが周りの物の霜っぷり。

手すりに・・・

ボルトに・・・

ワイヤーロープもこんな状態。

全てが霜に覆われた世界。
霜がこんなに堂々とした姿で成長するとは恐れ入った。
気温が低すぎても水蒸気が少なくなっちゃうからちょうどいいバランスの環境だったんだろうなと。
今回(2019/4/8)の朝の冷え込みは-14℃くらいでした。

そして、すべてが霜に覆われるってことで・・・

ぼくが管理してる測器(日照の有無を計測する機械)も霜まみれ(涙)

-10℃以下の環境でうまく霜や氷を溶かして綺麗にする。
どうやったもんか悩ましい作業でした。
どこかにいい方法の引継ぎがあったかもしれないけど事前準備できてなかった。まだまだ勉強&修業が足りないなぁ。

ちょっとバタバタしたけど面白い現象が見れたし、夕方も好みな空が広がってなかなかステキな1日でした。