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そろそろ秋を感じる3連休

10月だというのに今日も関東を中心に30度越え。
ほんとに暑いっ!temp-kanto_20161006-1200
こんな日には「今年の秋はこないのか?」なんてことを聞いてくる人もいたりするけど、ちゃんと秋の気配は近づいてるのでご安心を。

ためしに一足お先に秋を感じてる北海道の気温を見てみると・・・tem-hokkaido_20161006-1700
さむっ!
秋を通り越して冬の気配すらする寒さ。なんでこんなに寒いかというと、実は台風18号の置き土産だったりします。

暖かい空気の塊だった台風18号は、昨日(5日)の夜に温帯低気圧への変身が完了。
温帯低気圧は進行方向の前面に南からの暖かい空気を、後面には北からの冷たい空気を運びこむ構造です。
この低気圧が北海道の東に進み、ちょうどグイグイと冷たい空気を引きずり込んでるのが今の状況。spas_20161006-15

これを数値予報の資料で見てみたのがこちら。
今日(6日)の9時と21時、それぞれの850hPa(上空約1500m)の気温の変化です。fxfe_20161006-00

朝には北海道の北側にあった0℃のラインが夜には北海道の南まで一気に南下していて、なかなかの寒気移流です。
このくらいの気温だと標高が高めの峠では雪が積もるとこもありそうで、少し前には「そろそろ北海道に冬が来るから準備してね」な気象情報も発表されてたり。<雪に関する北海道地方気象情報@札幌管区気象台>

ただ、今回の寒気が影響するのは北海道が中心で、関東以西にはあまり関係ないため厳しい残暑が継続中。
でも、週末になると本州にも秋の雰囲気がただよいそうな予感が。

こちら、8日の予想天気図と、8~10日の上空の数値予報資料。左が500hPa(上空約5500m)の大気の流れ、右が850hPa(上空約1500m)の気温を示してます。
fsas48_20161008-09fxxn_20161005-12
8日に日本海にある2段の前線&低気圧をもたらすのは500hPaに赤線で引いたこのトラフ(気圧の谷)。
この前面では南から暖かく湿った空気が流れ込み、前線は活発になって全国的に雨模様。
9日になるとこのトラフ&低気圧は東に抜けて西から次第に天気回復、そんな予想です。

そして注目はこのトラフの前後で気温がどう変わるか。
8日にはトラフの前面で北に膨らんだ9&15℃のラインが、トラフが抜けた後の9~10日にはグッと南に押し下がる予想。
この南下した寒気はしばらくそのまま居座りそうで、週間予報を見ても10日あたりからはだいぶ暑さが落ち着いた予想気温が続いてます。
もちろん山も気温がグッと下がるわけで、この週末以降は本格的な寒さ対策が必要になってきます。

8日は天気が悪いので9日(後半)から10日の行動を柱にプランを組むのがオススメ。
10日も日本海側に面した山はちょっとした寒気移流で風当たりが強い&天気の回復が遅れそうなので、北アルプスの中でも南寄りの山や中・南アルプスあたりだとキリッとした空気に包まれた好天を味わる可能性が高そうです。
まだまだ体の寒さ耐性ができてない時期なので特に念入りな防寒対策でどうぞ。

そんなぼくも9~10日で南アルプスに出没予定。
紅葉がきれいだといいなぁ。

台風+トラフ→元気な温帯低気圧

オリンピック一色に染まるニュースの中でも負けずに存在感を放つ、台風7号。
関東に上陸するか脇をすり抜けるか、なんとも微妙なコースで北上中です。fsas_20160816-12

こんな時はついつい南の台風だけを追いかけそうになるけど、西から進んでくる“気圧の谷(トラフ)”にもご注目。
水蒸気画像を見ると、朝鮮半島あたりに見える黒いクサビ状の波。これがトラフです。
黒くて、尖がってるほど「深い(=明瞭な)トラフ」で、今回はなかなかのシャープさ。wv_20160816-1200
可視画像でも、台風本体とは離れた日本海にまとまった雲が。これがトラフによって発生・発達している雲域です。vis_20160816-1200

気圧が浅くて暴風域も持たず、台風としては特に強くない台風7号。
でも、もう少し北上するとこのトラフと結びつき、温帯低気圧に性質を変えながら最発達しそう。
このため今夜から明日朝の関東、明日日中の東北、明日夜の北海道と東日本の広い範囲で影響が出るという予報になってます。

こんなときによく問い合わせを受けるのが台風(熱帯低気圧)と“普通の低気圧”(温帯低気圧)との違い。

台風の特徴を一言であらわすなら『あったかくて丸いやつ』。
熱帯起源の暖かい空気だけで構成され、丸い(=対象性がある)のが重要なポイントです。

これに比べて温帯低気圧は『あったかい×つめたい(+丸くない)やつ』。
南の暖気と北の寒気が交じり合い、その境目に前線を伴うのがスタンダードな姿。

台風7号はだいぶ崩れてきたけど、まだ丸い形をなんとか維持。
これがどんどん形を変えて温帯低気圧としての性質を強めながら北上していくはず。
気象庁では台風としての特徴が完全になくなった時点で「温帯低気圧になりました」と解析しているので、もう台風じゃないんじゃない?といった問い合わせを受けることもしばしば。

これから雲の形がどう変わり、いつ天気図で温帯低気圧になるかも台風の楽しみ方です。

もちろん、何よりも優先して災害への備えはお忘れなく!
まずはざっくり、全般気象情報をどうぞ。

ちなみに、台風が通り過ぎた後も残り物の暖湿気×トラフで不安定な状態が続きそうな雰囲気。
今回は台風一過でスッキリ!とはいかない予想なので台風通過後も急な強い雨や雷にご注意を。