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なぜ昼に風が強まるか→やっぱり太陽の力は偉大

朝はとても穏やかだったけど、昼間は結構な北風が吹いてた昨日の関東。
ぼくも外出先で自転車を倒されました…。

アメダスを見ると朝と昼で大違い。
全体的に風の弱い朝に比べ、昼には関東平野を北西風が吹き抜けてるのがわかります。

じゃあなんで風が強まったのかと朝&昼の天気図を比べてみると…
間違い探しかってくらい変化は少なく、どっちも冬型気圧配置が続いたまま。

熊谷のウィンドプロファイラを見てみると、少し上空(高度1~3km)の風は夜中から昼にかけてずっと強かったことがわかります。

じゃあなんで地上の風がこんなに変化したかというと、ここでも太陽が大活躍。

夜間、地表付近の空気は冷えて落ち着き、上空の空気と混ざりにくくなってます。
上空でいくら風が吹いても頭の上をすり抜けるだけ。
地表付近の風は弱いまま。

ところが、朝になって太陽から照らされると地表付近の空気は暖められて軽くなることで対流が発生。
風の強い上空の空気と混ざることで地表付近でも風が強くなるって仕組みです。

夜間の地表付近の動きが鈍くなった空気の層を接地逆転層、日中に対流でかき混ぜられた空気の層を混合層なんて呼んだりもします。

そして夕方になると冬型気圧配置が緩んで上空の風も弱まり、再び夜間になることで地表付近はまた吹きにくい状態に。
こうした風の変化が起きた1日でした。

冬型気圧配置が続いてるのに風が弱いなぁと思った朝。
油断して日中の風の強まりに洗濯物などを飛ばされないようにご注意ください。

事故防止には想像力(20170507支笏湖ボート事故)

5/7に北海道の湖で釣りをしてた2人が死亡したっていうこちらのニュース。
北海道 支笏湖で不明男性2人見つかり死亡確認@NHKニュース

大きなポイントはこの3つ。
・支笏湖で手こぎ式のゴムボートで釣りをしてた
・風が強くなって岸(湖の南西端)に戻れなくなった
・翌日に風下側の沖合&岸の近くで発見、死亡確認

とりあえず場所の確認。支笏湖ってこんなとこ。
札幌や千歳から車で30分くらい、直径7kmくらいある大きなカルデラ湖。水は綺麗だし、釣りはできるし、温泉もあるし、周りの恵庭岳や風不死岳(ふっぷし)、樽前山は山としてもなかなか素敵で色んな面で人気のあるエリア。
地理的には少し内陸だけど、風の吹きやすい場になると割と吹き抜けやすい場所だったりします。今回は南西側からボートで出て、西風に押されて戻れなくなった事例。

幅広で風の影響を受けやすいゴムボート、しかも推進力は手こぎと弱いため風は本当に天敵。

そして、事故の起きた5/7の天気図がこちら。
見るからに西風が吹きやすそうな気圧配置です…。

支笏湖の東岸にあるアメダスじゃ平均風はそこまでの値じゃないけど、瞬間風速は10m/s台半ばとぼちぼちの値。周辺のアメダスも含めて見ると、早朝に比べて昼にはかなり風が強くなってるのがよくわかります。

水遊びといえば昔ウィンドサーフィンをかじってたことがあったけど、初心者にとって「風に流されて岸に戻れないかも」というのは相当なプレッシャー。
遊ぶときはどっちから風が吹くのか、途中で風向きが変わったり強まったりしないのか、ということを常に意識してました。

船も風に対する意識は非常に重要。
前日の予想天気図&天気予報を見て、西風がふきやすいことに危険を感じることさえできてれば防げた事故だったんじゃないかな…、というのが素直な感想です。

外遊びをするときは自分たちがどんな遊びを計画してて、どんな気象条件に注意が必要なのかちゃんと意識しておくのは本当に大切。

海や湖なら風&波、川なら上流も含めて雨による増水、山は逃げ場の有無も含めてルート&天気を総合的に想像しておく必要あり。

想像力と自然への謙虚な気持ちを忘れず事故のないアウトドアライフを送りたいものです…。